はじめに
「腰が反って立っているように見える」「下腹が出やすい」「腰痛が慢性的にある」
こうした悩みの多くは、反り腰(腰椎の過剰な伸展姿勢) が関係しています。
一般的には「骨盤前傾」が原因とされますが、実際にはそれだけではありません。
現場で多くの方を見ていると、肋骨の後傾 が原因で反り腰になっているケースも少なくありません。
そこでこの記事では、反り腰を大きく2つのタイプに分けて解説します。
- 骨盤前傾型の反り腰
- 肋骨後傾型の反り腰
さらに、それぞれのセルフチェック方法と改善法も紹介しているので、自分のタイプを見極めて正しくケアしていきましょう。
反り腰の2つのタイプ
反り腰と一口に言っても、背景には異なるメカニズムがあります。
1. 骨盤前傾型の反り腰
骨盤が前に傾きすぎることで腰が反るタイプ。
腰痛や太ももの前の張り、下腹のぽっこりが目立ちやすいのが特徴です。
👉 詳しくはこちら
➡ 骨盤前傾型の反り腰とは?原因・セルフチェック・改善法まとめ
2. 肋骨後傾型の反り腰
骨盤の前傾は強くないのに、胸郭(肋骨)が後ろに傾くことで腰が反ってしまうタイプ。
呼吸が浅く、猫背や巻き肩を伴いやすいのが特徴です。
👉 詳しくはこちら
➡ 肋骨後傾型の反り腰とは?原因・セルフチェック・改善法まとめ
セルフチェックで自分のタイプを知る
骨盤前傾型
チェック①壁を使ったチェック方法
- 壁に背中とお尻をつけてまっすぐ立ちます。
- かかとを軽く壁から5〜10cm離すとやりやすいです。
- 腰と壁の隙間に手を差し込みます。
- 手のひら1枚分の隙間 → 正常
- 手のひら2枚以上スッと入る隙間 → 骨盤前傾型の反り腰の可能性あり
チェック②骨盤の傾きチェック
- 鏡の前に自然に立ちます。
- 片方の手で、腰に手を当てたときに指先が当たる、腰の一番前の出っ張った骨 (上前腸骨棘)を触ります。
- もう片方の手で、股の付け根の真ん中あたりにある硬い骨(恥骨)を触ります。
- この2つの骨の位置関係を横からイメージしてください。
- 腰の骨が恥骨より前に突き出て見える場合 → 骨盤が前に傾いているサイン。
- 2つの骨がほぼ縦にそろっている場合 → 正常に近い姿勢。
肋骨後傾型
チェック①肋骨の開きチェック
- 仰向けに寝てリラックス
- 肋骨の下部(みぞおちの辺り)に手をあてる
- 肋骨(あばら)が床から浮き上がっている/上にせり出している
チェック②呼吸のしやすさ
- 鼻から息を吸ったときに、肋骨が前後左右に広がらず、お腹だけが膨らむ
👉 ここで自分のタイプを見極め、それぞれの改善記事に進みましょう。
改善の基本ステップ
どちらのタイプにも共通する考え方があります。
- 硬くなっている部分をゆるめる(太ももの前・肋骨•背骨など)
- 弱くなっている部分を使えるようにする(腹筋・体幹・お尻など)
- 呼吸と姿勢を整える(肋骨と骨盤のバランスを意識)
そのうえで、
- 骨盤前傾型は「骨盤・太ももまわり」
- 肋骨後傾型は「肋骨・呼吸・体幹」
に重点を置いて改善していくことが大切です。
まとめ
反り腰は「骨盤前傾型」だけでなく「肋骨後傾型」というパターンもあります。
タイプを間違えてアプローチしてしまうと、なかなか改善せず、腰痛や不調を繰り返すこともあります。
- 骨盤前傾型の人は、股関節と太ももの前を整える
- 肋骨後傾型の人は、肋骨•背骨の動きと呼吸を整える
まずは自分のタイプをセルフチェックで見極め、適切な改善法に取り組んでみましょう。
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